この記事をご覧になっている方は、会社設立にあたり、バーチャルオフィスの利用を検討されている方かと思います。バーチャルオフィスの普及で、起業への間口が広がり、より多くの方が会社設立に挑戦しやすくなったと言えるでしょう。しかし会社設立を考え始めた方の中には、実際にはどのような手順を踏んで会社設立をするのか、まだあまりわからないという方もいると思います。そこで今回は、バーチャルオフィスを利用して会社設立するまでの流れをまとめました。こちらを参考に流れをイメージし、しっかり準備をしていきましょう。
目次:会社設立の流れ 1.事前準備2.バーチャルオフィスへ申し込み 3.印鑑証明書の取得 4.定款作成 5.法人登記申請 6.登記完了後 7.まとめ |
1.事前準備:会社設立までに用意しておくこと
会社設立の手続きに入る前に、まず準備しておくことがあります。
【決めておくこと】
以下の項目は、手続きに入る前に決定しておきましょう。
⑴商号(会社名)【用意しておくもの】
会社設立では、さまざまな書類を作成していくことになります。それらの書類に捺印する必要がありますので、できるだけ早い段階で印鑑を作るようにしましょう。
•実印/銀行印/会社印(法人登記の場合)
これらのことを決定、用意したうえで、会社設立の手続きに移ることで、会社設立がスムーズに進みます。
まず、バーチャルオフィスに登録し、会社の本社所在地となる、住所を取得しましょう。この段階では、まだ会社設立の前ですので、法人ではなく個人事業主として登録をするようにしてください。先に会社設立をすると、登記する際の住所がまだ得られていない状態となるため、自宅を登録することになってしまいます。特に、バーチャルオフィスの利点でもある、一等地などの住所を登記するためには、先にバーチャルオフィスに申し込み、住所を得ることが大切です。
会社設立時には、印鑑証明書を公証役場や法務局に提出する必要があります。印鑑証明書とは、印鑑書類に押印された実印が本人のもので間違いないことを証明するものです。重要な書類を作成するときに、必ず必要な証明書となります。実印とは、個人が住民登録している自治体に登録申請し、受理されたハンコのことです。
会社を設立するときは、定款の認証などで発起人や取締役の実印が必要となり、印鑑証明書を添付することで発起人や取締役個人のハンコが本人のもので間違いないということを示す必要があります。よって会社設立時においては印鑑証明書の取得が必要となります。住民登録をしている役所へ出向き、印鑑登録を済ませ、印鑑登録書(カード)を受け取り、さらに印鑑証明書を発行し取得しましょう。
現在は、登記の申請をオンラインで行う場合は、印鑑の提出が任意になりますが、代表者の印鑑証明書が必要などの理由で印鑑を提出される場合には、オンラインによる登記の申請と同時に行う場合に限り、オンラインにより行うことができるようになりました。法務局のホームページなどもよく確認しましょう。
公証役場では会社設立時の定款認証を行います。最近では電子で定款を作ることができるようになりました。ネット上のフォームに会社設立のための情報を入力するだけで定款を作成することができます。行政書士に依頼する、または会社設立代行業者を利用するという選択肢もあります。電子定款に記入する項目については主に以下の通りです。
⑴会社住所5.法人登記申請
続いては、法務局で、法人登記申請を行います。「会社登記・法人登記申請」という窓口がありますので、そこで受付を行います。下記が主に必要な書類です。
⑴印鑑証明書現在は、場合によって定款認証嘱託及び設立登記の申請をオンラインで同時に行うことが可能となっていますので、希望される方は確認をしましょう。
6.登記完了後登記申請を行い、登記が完了したら、会社設立は完了です。ここからは、登記完了後の流れについて簡単に紹介します。
⑴登記謄本の取得
登記が完了したら、再度法務局へ出向き、登記簿謄本取得を行いましょう。こちらもオンラインでの取得も可能です。
⑵銀行口座を開設する
銀行口座開設には、「登記簿謄本」「身分証明書」「銀行印」「会社案内資料」などが必要になります。
⑶税務署に届出
銀行開設の後は、国税、地方税に関する手続きを行います。所轄の税務署へ行き、手続きを行いましょう。
7.まとめ
以上バーチャルオフィスを利用して会社設立する際の流れについてまとめました。会社の設立には様々な書類の提出を要されるため、順序良く進めていても、予想外に処理に時間がかかったり、予期せぬ不備に見舞われたりすることがあります。最初のポイントは、バーチャルオフィスを選び、そのあとに登記に取り掛かるという点です。資金、時間の活用の為にも、バーチャルオフィスに登録した後に、直ぐに登記に取り掛かることが出来るよう、決められること、用意できるものは、バーチャルオフィスを選ぶのと同時進行で行っていくことが、スムーズな登記に繋がります。上記を参考に、バーチャルオフィスを利用して会社の設立する流れのイメージをつけて頂けたら幸いです。