BLOG
お役立ちコラム

バーチャルオフィスにオススメ/非オススメの職業とは?新しい働き方に最適なオフィスとは?

2021.03.24

この記事をご覧になっているのは、バーチャルオフィスの利用について検討されている方かと思います。レンタルオフィスや賃貸より気軽に始められそうなバーチャルオフィスですが、業種によっては向き不向きがあることも事実です。そこで今回は、どのような職業がバーチャルオフィスが向いているのか、逆に不向きなのか確認してゆきましょう。


目次

1.バーチャルオフィスが向いている業種

⑴Web関連業務
⑵製造・販売業務/ネットショップ
⑶コンサルタント・講師など
⑷出張サービス業
2.バーチャルオフィスが不向き/あるいは許可を得るのが難しい業種
⑴職業紹介業/人材派遣業
⑵士業
⑶建設業
⑷古物商
⑸不動産業
⑹金融商品取り扱い業務
3.まとめ


1.バーチャルオフィスが向いている業種
まず、バーチャルオフィスと相性のよい業種について紹介します。


⑴Webデザイナー/プログラマー/システムエンジニアなど

 PCが普及し、インターネットが身近なものとなり、年々働く業種しても増加しているIT/Web関連ですが、現在の、働き方を見直す流れからも、フリーランスでWebデザイナーといったお仕事をされる方や、そういった職業を目指す方が多くいらっしゃるように思います。そんなフリーランスのweb系業種の方にフィットするのがバーチャルオフィスです。基本的には自宅のネット環境で仕事をされることも多いかと思いますが、直接クライアントの方と対面でやりとりするようなお仕事を受けていく場合には、バーチャルオフィスを活用する必要が出てきます。フリーランスWebデザイナーに限らず、エンジニアやデザイナーの方々も同様にバーチャルオフィスが向いていると言えます。


⑵製造・販売業務/ネットショップ

 製造、販売業種の方で、自社や自宅で製造・販売していても実際に店舗を構えていない場合、バーチャルオフィスの活用はオススメです。なぜなら事務所を構える必要が無い場合、自宅を公表せず住所を利用できるので、リスクヘッジができると同時に信用力の確保にも役立ちます。近年は趣味の延長で副業や本格的に販売を行う方が増えています。また条件付きで特定商取引表示の住所にもバーチャルオフィスの住所を利用することができます。このように、製造・販売業務/ネットショップも規模や条件によって、うまく活用できることが分かります。


⑶コンサルタント・講師など
 バーチャルオフィスは、モノだけでなくサービスの提供として、これまでのご自身の専門的な知識などを教える講師業の方にも勧められます。近年はSkypeやZoomといった使い勝手の良いビデオ通話サービスも充実しており、コンサルタント・講師業は拡大の余地のある業界であると考えられます。加えて、HPや名刺への住所の記載を考えると、バーチャルオフィスの利用は有効です。

 

⑷出張サービス業
 バーチャルオフィスと相性がいい業種に、オフィスや事務所を構える必要のない出張サービス業が挙げられます。PCや電化製品サポートや、家電家具取り付け、WIFI接続サポート、カメラマン、出張型のヨガ、パーソナルトレーナー等のインストラクターなど様々の業種が当てはまります。


2.バーチャルオフィスが不向き/あるいは許可得るのが難しい業種
 バーチャルオフィスと相性の良い業種がある一方で、法律や手続き上の関係から、バーチャルオフィスの利用が難しい業種もあります。

⑴職業紹介業/人材派遣業
 有料の職業紹介業をする際、都道府県労働局を通じて厚生労働大臣の許可を受けなければなりません。このときに、実体のある事業所が必要となるため、バーチャルオフィスの住所で許可を受けることはできません。また、人材派遣業においても、規定の面積が必要となったり、打ち合わせスペースが必要とされたりします。一般的にバーチャルオフィスサービスを提供している店舗では実際に利用できる場所がないこと、必要書類の用意ができない可能性が高いことを考慮すると、事業所としての申請は難しいといえます。

 

⑵士業(税理士、司法書士、弁護士など)
 弁護士や税理士、司法書士、行政書士といった士業の方々は、手続き上「事務所」が必要となります。また、機密保持が出来るスペースが必要とされるなど、実体のある住所が必要となるため、バーチャルオフィスの利用は難しいと言えます。ただし、条件により弁理士、社会保険労務士など、利用可能な士業もあります。

 

⑶建設業
 建設業の許可を得るには、「営業所」が必要となります。建設業法上の「営業所」とは、建設工事に関する請負契約の締結を行う等、建設業を営むための常設の「事務所」を指し、営業所としての「実態があるかどうか」で判断されます。このように建設業の許可を受けるためには、営業所が自己所有または賃貸借契約を事業用として契約していることが必要となるため、バーチャルオフィスでは不可と言えます。

⑷古物商
 古物を売買し、もしくは交換し、または委託を受けて売買もしくは交換する営業を指しますが、美術等の骨董品や、衣類や電化製品など広く該当します。古物営業は盗品等の混入のおそれがあるため、古物営業法により都道府県公安委員会(警察)の許可、すなわち古物商許可を取得しなければ営業することができません。古物商許可を得るためには、独立した営業所を用意することが前提条件となりますよってバーチャルオフィスは営業所としての実態がなく、許可を得ることが難しいとされています。


⑸不動産業
 不動産業の開業においては宅建業の要件を満たす必要があり、その中には独立した事務所を用意する必要が含まれます。宅建業の要件を満たす事務所とは、専用の出入り口があり、独立しており常駐可能なオフィススペースがあることを指します。 バーチャルオフィスでは常駐可能なスペースがなく、宅建業の業務を継続的に行う場所の確保が難しいと考えられます。


⑹金融商品取引業務
 金融商品取引法で規定される金融商品取引業を行うため、金融庁に申請・登録を受けた業者を指します。個人事業主として有価証券(株式、公社債など)・デリバティブの販売・勧誘、投資助言、投資運用、顧客資産の管理などを行う業務への従事者も含み、登録・申請が必要となります。金融商品取引業者として登録をする際には営業所の届出が必要です。取引業者として、営業所内に法定の標識を掲げ、所在を明らかにして、投資家からの問い合わせや、当局からの照会等に対応していく責任があります。そのため、バーチャルオフィスのように、社員が常駐していなかったり、常時スペースが確保されていなかったりするオフィス形態の場合、営業所としての申請・登録が難しいとされます。

■まとめ

 バーチャルオフィスの使用は業種によっては、とても利便性が高いと言えるでしょう。特に、Webデザイナー、プログラマー、システムエンジニア、オンラインサイトでの商品販売、コンサルタント、カメラマン、ヨガ講師やパーソナルトレーナー、さらにはユーチューバーなど新しい働き方が進んでいる業種にとっては活用を検討するべきサービスでしょう。また、近年増えつつある副業としての企業においても、法務・税務対策として法人設立をする人も増えているようです。ただし、利用が難しい業種があることも事実なので、希望する業種がバーチャルオフィスを利用できるかどうか事前の確認が重要でしょう。